夏バテ対策でカフェインを一律に禁止する必要はありません。コーヒーやお茶を適量飲むこと自体が、夏バテの直接の原因になるとは限りません。ただし、カフェインの多い飲み物を水分補給の中心にしたり、暑さで体調が落ちているときに大量に飲んだりすると、睡眠不足や胃の不調、動悸などにつながることがあります。
夏は、カフェインを含む飲み物や食事を完全に避けるよりも、水や必要に応じて電解質を含む飲料、食事とのバランスを取ることが大切です。
夏バテ対策でカフェインを含む飲み物は飲んでよい?
健康な大人であれば、普段から飲んでいるコーヒーやお茶を適量飲むことは、通常は問題ありません。カフェインには眠気を抑える作用がありますが、飲み物に含まれる水分まで体からすべて失わせるわけではありません。
一方で、カフェインを多く取ると、トイレが近くなる、寝つきが悪くなる、胃がむかつく、心拍数が上がったように感じるといった変化が出る人もいます。特に、暑さで疲れているときは、こうした影響が夏バテの回復を妨げることがあります。
したがって、夏バテ中のカフェインは「禁止」ではなく、量、飲む時間、体調、水分補給の方法を見直すと考えると判断しやすくなります。
カフェインを含む飲み物・食事の例
カフェインは、飲み物だけでなく一部の食品やサプリメントにも含まれます。製品によって含有量が異なるため、正確な量を知りたい場合は容器や商品の表示を確認してください。
- コーヒー、エスプレッソ
- 紅茶、緑茶、ウーロン茶、ほうじ茶などの茶類
- コーラなど一部の清涼飲料水
- エナジードリンク、眠気対策用の飲料
- コーヒー味やチョコレート味の食品
- チョコレート、ココア
- カフェインを含む錠剤やサプリメント
「お茶だからカフェインが少ない」とは限りません。また、エナジードリンクや眠気対策用の製品は、短時間に複数本飲むとカフェインを多く取る可能性があります。
夏バテ中にカフェインを控えたほうがよいケース
次のような状態では、カフェインの量を減らすか、いったん控えるほうが無難です。
- 飲むと動悸、手の震え、吐き気、胃の痛みが出る
- 夜に眠れない、眠りが浅い
- 下痢や嘔吐があり、水分が不足している
- 汗を大量にかいた後も、カフェイン飲料だけを飲んでいる
- エナジードリンクやカフェイン入りサプリメントを重ねている
- 医師からカフェインの制限を指示されている
特に、寝不足は食欲や体力の低下につながりやすいため、午後から夜にかけてカフェインを取ると眠りに影響する人は注意が必要です。カフェインの影響を受けやすい人は、飲む時刻を早めるか、カフェインを含まない飲み物に置き換えます。
水分補給をカフェイン飲料だけにしない
夏の水分補給では、カフェインを含む飲み物だけでなく、水や白湯、カフェインを含まないお茶なども組み合わせてください。大量に汗をかいた場合は、水分だけでなく塩分などの電解質も失われるため、状況に応じて電解質を含む飲料を使います。
ただし、糖分の多い飲料を何本も飲むと、糖分の取りすぎになることがあります。スポーツ飲料などを使う場合も、運動量や発汗量に合う量にし、普段の水分補給では水や無糖の飲み物を中心にすると調整しやすいでしょう。
喉が渇いてから一度に大量に飲むより、暑い場所にいるときや汗をかいたときは、少しずつ飲むほうが続けやすくなります。
夏バテ対策の食事で意識したいこと
カフェインを減らすだけでは、夏バテ対策として十分とはいえません。食欲が落ちているときも、主食、たんぱく質を含む食品、野菜や果物をできる範囲で組み合わせます。
- 主食:ご飯、パン、麺などでエネルギーを補う
- たんぱく質:肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを取る
- 野菜や果物:ビタミンや水分を補う
- 汁物など:食欲や発汗の状況に合わせて取り入れる
食欲がないときは、一度に多く食べようとせず、冷やしすぎない麺類に卵や肉を加える、ヨーグルトや果物を組み合わせるなど、食べられる量で栄養を補います。コーヒーやお茶で食事を済ませるのではなく、少量でも食べ物を取ることが重要です。
夏バテ対策で避けたいカフェインの取り方
次のような取り方は、カフェインの影響や水分不足に気づきにくくなるため避けましょう。
- 暑い場所で、カフェイン飲料だけを続けて飲む
- 眠気を抑えるために、コーヒーとエナジードリンクを重ねる
- 夕方以降も多く飲み、睡眠時間を削る
- 食欲がない状態で、食事の代わりに飲料だけで過ごす
- カフェインの量が表示された飲料やサプリメントを確認せずに使う
飲んだ後に眠れない、胃が痛い、動悸がするなどの変化があれば、その製品をいったんやめて水やカフェインを含まない飲み物に替えます。症状が続く場合や強い場合は、医療機関に相談してください。
妊娠中や子どもは特に量に注意する
妊娠中の人、授乳中の人、子ども、カフェインに敏感な人は、成人の一般的な目安をそのまま当てはめないでください。コーヒーだけでなく、お茶、ココア、チョコレート、エナジードリンクなどを合計して考える必要があります。
妊娠中や持病がある場合、服用中の薬がある場合は、カフェインの量について主治医や薬剤師に確認してください。子どもには、眠気対策を目的としたカフェイン飲料を飲ませないようにします。
夏バテと熱中症を見分けるポイント
食欲不振やだるさが続いていても、原因が単なる夏バテとは限りません。高温の環境で大量に汗をかいた後に、めまい、頭痛、吐き気、筋肉のけいれん、強いだるさ、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、熱中症の可能性があります。
涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめ、飲める状態なら水分と電解質を補います。意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が悪い、自力で飲めない、症状が改善しない場合は、無理に飲ませず、救急車を呼ぶなど緊急の対応が必要です。
夏バテ対策では、カフェインを完全に禁止するより、カフェイン飲料を水分補給の中心にしないこと、夕方以降の取りすぎを避けること、食事と睡眠を整えることがポイントです。まずは飲んでいる製品の表示を確認し、水やカフェインを含まない飲み物、栄養を取れる食事を組み合わせてください。







