夏バテで不足したタンパク質を補うには、食欲がなくても食べやすい卵、牛乳・ヨーグルト、豆腐、納豆、魚、鶏肉などを、少量ずつ食事に加える方法が現実的です。冷たい料理や飲み物だけで済ませず、主食・主菜・汁物を組み合わせると、タンパク質とエネルギーを一緒に補えます。
夏バテでタンパク質が不足しやすい理由
夏バテは、暑さによる食欲低下、発汗、睡眠不足などが重なり、食事量が減った状態を指す一般的な呼び方です。特定の病名ではないため、だるさの原因がすべてタンパク質不足とは限りません。
ただし、麺類や果物、清涼飲料水などに偏り、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品をあまり食べない状態が続くと、タンパク質やエネルギーが不足しやすくなります。まずは一度にたくさん食べるのではなく、毎食または間食で少しずつ補うのがポイントです。
食欲がないときに食べやすいタンパク質食品
食欲が落ちているときは、調理の負担が少なく、冷たくても食べやすい食品から選ぶと続けやすくなります。
| 食品 | 取り入れ方 |
|---|---|
| 卵 | ゆで卵、卵豆腐、茶わん蒸し、卵入りスープにする |
| 牛乳・ヨーグルト | 朝食や間食に加える。食欲がなければ飲むタイプも選択肢にする |
| 豆腐・納豆 | 冷ややっこ、納豆ごはん、みそ汁の具にする |
| 魚 | 刺身、ツナ缶、さば缶、焼き魚など、調理しやすいものを使う |
| 鶏肉 | 蒸し鶏、サラダチキン、鶏ささみを麺やスープに加える |
| 豚肉・牛肉 | 少量を冷しゃぶ、炒め物、丼の具にする |
市販品を使う場合は、商品の栄養成分表示で「たんぱく質」の量を確認できます。ただし、加工食品は塩分や糖分が多いこともあるため、毎食同じものに偏らないようにしましょう。
主食だけの食事をタンパク質のある食事に変える方法
夏に食べやすいそうめん、うどん、冷やし中華なども、具を足せばタンパク質を補いやすくなります。
- そうめんに、錦糸卵、ツナ、蒸し鶏、豆腐を加える
- うどんに、卵、わかめ、鶏肉、油揚げを加える
- 冷やし中華に、卵、ハム、鶏肉、豆腐などを加える
- おにぎりだけで済ませず、ゆで卵やヨーグルトを添える
- お茶漬けに、鮭、卵、豆腐などを加える
「肉を一人前食べる」と考えるより、主食に卵やツナを加える、みそ汁に豆腐を入れるなど、普段の食事に一品足す方が実行しやすいでしょう。
夏バテ中の食事例
以下は、食欲が落ちているときの組み合わせ例です。実際に必要な量は、年齢、体格、活動量、健康状態によって異なります。
- 朝食:おにぎり、ゆで卵、ヨーグルト
- 昼食:冷やしうどん、鶏肉または豆腐、野菜
- 夕食:ごはん、焼き魚または豚しゃぶ、みそ汁
- 間食:牛乳、ヨーグルト、豆乳、チーズなど
食事を一度に食べられない場合は、朝・昼・夕の3食にこだわりすぎず、少量を複数回に分けてもかまいません。ただし、飲み物だけで何日も過ごすのは避け、食べられる食品から少しずつ固形の食事へ戻していきます。
プロテイン飲料で補ってもよい?
食事だけでは難しいとき、プロテイン飲料や栄養補助食品を使う方法もあります。特に、固形物が食べにくいときや、食事を少量しか取れないときの補助として利用できます。
ただし、プロテインは食事の代わりではありません。エネルギー、ビタミン、ミネラル、水分などが不足することもあるため、飲めば夏バテが治るとは限りません。商品の表示を確認し、食事で不足する分を補う目的で使いましょう。
牛乳でお腹がゆるくなる人、糖質やカロリーを制限している人は、原材料や栄養成分表示を確認してください。腎臓病などでタンパク質の量を制限されている場合は、自己判断でプロテインを追加しないでください。
水分とエネルギーも同時に補う
タンパク質だけを増やしても、食事全体の量が少ないままだと体力の回復につながりにくい場合があります。水分に加えて、ごはん、パン、麺、いも類などのエネルギー源も取り入れましょう。
汗を多くかいたときは、水やお茶だけでなく、食事や汁物からも水分と塩分を補います。大量に汗をかいた、下痢や嘔吐があるなどの場合は、経口補水液が適することもありますが、普段の水分補給として常用するものではありません。
受診を考えたほうがよい症状
食事を工夫しても改善しない強いだるさを、タンパク質不足だけと判断しないことが大切です。次のような症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
- 水分が取れない、尿が極端に少ない
- 意識がぼんやりする、立っていられない
- 高い熱、息苦しさ、胸の痛みがある
- 繰り返し吐く、下痢が続く
- 食欲低下や体重減少が長く続く
- 休んでも強いだるさが改善しない
暑い場所にいた後に意識障害や体の熱さがある場合は、熱中症の可能性もあるため、食事よりも緊急対応が優先です。
夏バテでタンパク質を補うなら、まずは毎食に卵、魚、肉、大豆製品、乳製品のいずれかを少量加えましょう。食欲がないときは、冷ややっこ、ヨーグルト、卵、ツナ、蒸し鶏などを使い、主食と水分も一緒に取ることが大切です。







