夏バテのときに麺類を食べても、麺類だけで済ませなければ、必ず栄養不足になるわけではありません。ただし、食欲が落ちて冷たいそうめんやうどんだけを何日も食べると、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなります。
夏バテ中は、麺類に卵や肉、魚、大豆製品、野菜などを組み合わせると、食べやすさを保ちながら栄養を補えます。
夏バテで麺類だけだと栄養不足になりやすい理由
麺類が悪いのではなく、主食だけの食事になりやすいことが主な理由です。麺には体を動かすエネルギーになる炭水化物が含まれますが、種類や量によっては、たんぱく質やビタミン、ミネラルが十分に取れないことがあります。
特に、具の少ないそうめん、かけうどん、ざるそばなどを毎食続けると、次の栄養が不足しやすくなります。
- たんぱく質:筋肉や内臓、体のさまざまな組織をつくる材料
- ビタミン:食べた栄養を体内で利用する働きなどに関わる栄養素
- ミネラル:体の機能を保つために必要な栄養素
- 食物繊維:腸内環境や排便を整える働きがある成分
また、つゆを飲み干さない場合は、食事から取れる水分や塩分が少なくなることもあります。一方で、つゆを多く飲むと塩分の取りすぎにつながる場合があるため、喉の渇きや発汗量などに合わせて調整してください。
夏バテ中におすすめの麺類の組み合わせ
麺類を食べるときは、「麺+たんぱく質+野菜や海藻」を意識すると、主食だけの食事になりにくくなります。
| 麺類 | 加えたい食品 | 組み合わせ例 |
|---|---|---|
| そうめん | 卵、ツナ、鶏肉、豆腐、野菜 | 錦糸卵、ツナ、トマト、オクラをのせる |
| うどん | 卵、鶏肉、豚肉、わかめ、ねぎ | 卵と鶏肉、わかめを加えたうどんにする |
| そば | 卵、納豆、山菜、きのこ、野菜 | 納豆や温泉卵、きのこをのせる |
| 冷やし中華 | 卵、ハム、鶏肉、トマト、きゅうり | 具を減らさず、たんぱく質と野菜を一緒に食べる |
| パスタ | 魚介、肉、豆、きのこ、野菜 | ツナやあさり、きのこ、トマトを使う |
食欲が落ちているときは、具を一度にたくさん入れる必要はありません。卵や豆腐、ヨーグルト、果物など、食べられる食品を少量ずつ組み合わせる方法でもよいでしょう。
食欲がないときに麺類へ足しやすい食品
夏バテ中は、調理の負担が少なく、少量でも食べやすい食品を選ぶと続けやすくなります。
- 卵、ゆで卵、温泉卵
- 豆腐、納豆
- ツナ缶、さば缶などの魚の缶詰
- サラダチキンや蒸した鶏肉
- トマト、きゅうり、オクラ、冷凍野菜
- わかめ、海苔、きのこ
- ヨーグルトや牛乳などの乳製品
たとえば、そうめんに卵とツナ、トマトを加える、うどんに卵と豆腐を入れるといった方法なら、料理の量を大きく増やさずに組み合わせを変えられます。
麺類を食べるときの注意点
冷たい麺だけを何食も続けない
冷たい麺は食べやすい一方、麺とつゆだけでは食事内容が偏りやすくなります。1食だけ簡単に済ませるのは問題ありませんが、数日間にわたって毎食同じ内容にするのは避け、卵や肉、魚、大豆製品、野菜などを加えましょう。
つゆやスープを飲みすぎない
麺のつゆやスープには塩分が含まれるため、毎回すべて飲み干すと塩分の摂取量が増えることがあります。つゆの量を調整し、具材や薬味で食べやすくする方法もあります。
ただし、発汗が多い場合の水分や塩分の取り方は、気温、運動量、体調によって変わります。高血圧や腎臓病などで食事制限を受けている人は、自己判断で塩分を増やさず、主治医や管理栄養士の指示を優先してください。
水分だけでなく、食事も少しずつ取る
夏バテ中は水分だけを取り続けるより、食べられる範囲で食事も取ることが大切です。食欲がないときは、1回の量を減らし、麺、卵、豆腐、果物などを分けて食べても構いません。
夏バテで受診を考えたほうがよい症状
食事の工夫をしても体調が戻らない場合や、症状が強い場合は、単なる夏バテとは限りません。水分が取れない、何度も吐く、意識がぼんやりする、強いだるさが続く、尿が極端に少ないといった症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
高熱、強い頭痛、筋肉のけいれんなどがある場合や、暑い場所で症状が急に悪化した場合は、熱中症の可能性もあります。涼しい場所で体を冷やしながら、症状に応じて救急相談や医療機関への連絡を検討してください。
夏バテ中の麺類は「具を足して食べる」のがポイント
夏バテのときに麺類を食べること自体が、栄養不足の原因になるわけではありません。麺だけの食事を続けると栄養が偏りやすいため、卵、肉、魚、大豆製品、野菜などを少しずつ足すことが大切です。
まずは、いつもの麺にたんぱく質を1品、野菜や海藻を1品加えるところから始めてください。食べられる量が少ない場合も、無理に一度で整えず、少量を複数回に分けて補いましょう。







