夏バテで食欲が落ちたときは、少量でもたんぱく質、エネルギー、ビタミン、ミネラルを補える食事を選ぶのがポイントです。冷たいものだけで済ませず、消化しやすい主食に卵、豆腐、乳製品、魚などを組み合わせると、食べる量を抑えながら栄養をとりやすくなります。
夏バテ時に少量で栄養をとりやすい食事
まずは、次のような料理を少なめの量から試してください。食欲や胃腸の状態に合わせて、1回で食べきれなければ数回に分けても構いません。
| 食事の例 | とれる栄養 | 食べやすくする工夫 |
|---|---|---|
| 卵入りのおじや・雑炊 | 炭水化物、たんぱく質 | やわらかく煮て、薄めの味付けにする |
| 豆腐と野菜のみそ汁 | たんぱく質、水分、野菜の栄養 | 具材を小さく切り、熱すぎない温度で食べる |
| おにぎりとゆで卵 | 炭水化物、たんぱく質 | 一度に食べず、時間を分けてもよい |
| ヨーグルトとバナナ | たんぱく質、炭水化物、カルシウム | 無理に冷やしすぎず、少量から食べる |
| 冷やしうどんと卵・鶏肉 | 炭水化物、たんぱく質 | めんだけにせず、具材を加える |
| 牛乳や豆乳を使ったスープ | たんぱく質、エネルギー | 少量をゆっくり飲む |
| 白身魚や鶏ささみのお茶漬け | 炭水化物、たんぱく質 | 脂っこい調理を避け、具を細かくする |
少量の食事に加えたい栄養素
エネルギー源になる炭水化物
ご飯、パン、うどん、バナナなどに含まれる炭水化物は、体を動かすためのエネルギー源になります。食欲がないときは、白粥や小さなおにぎり、やわらかく煮たうどんなど、食べやすいものを少量から選びます。
ただし、めん類だけ、果物だけという食事が続くと、たんぱく質などが不足しやすくなります。卵、豆腐、鶏肉、魚、乳製品のいずれかを添えると、少ない量でも食事の栄養を補いやすくなります。
筋肉や体の材料になるたんぱく質
たんぱく質は、卵、肉、魚、大豆製品、牛乳やヨーグルトなどに含まれます。夏バテで食事量が減っているときは、卵入りの雑炊、豆腐のみそ汁、ヨーグルト、牛乳や豆乳のスープなどが取り入れやすい食品です。
脂身の多い肉や揚げ物は、食欲が落ちているときに胃もたれしやすい場合があります。鶏ささみ、白身魚、卵、豆腐など、比較的あっさりした食品から試すとよいでしょう。
ビタミンやミネラルを含む野菜・果物
野菜や果物には、ビタミンやミネラルが含まれます。食べにくいときは、トマト、きゅうり、バナナ、かんきつ類などを少量取り入れたり、野菜をスープや煮物に入れたりすると食べやすくなります。
果物や野菜だけで食事を済ませるのではなく、ご飯やパンなどの主食、卵や豆腐などのたんぱく質食品と組み合わせることが大切です。
食欲がないときの食べ方
一度にたくさん食べようとせず、少量を複数回に分けると負担を抑えられます。次のような方法を試してください。
- 最初に、水分を少しずつとる。
- おにぎり、バナナ、ヨーグルトなど、食べられそうな食品を少量用意する。
- 主食に卵、豆腐、魚、肉、乳製品のいずれかを組み合わせる。
- 一度に食べきれない場合は、時間を空けて残りを食べる。
- 食後に吐き気、腹痛、下痢などが出ないか確認する。
冷たい料理は食べやすい一方、冷たい飲み物やアイスだけではエネルギーやたんぱく質が不足しやすくなります。冷たいものを選ぶ場合も、冷やしすぎない料理に卵、豆腐、鶏肉、ヨーグルトなどを加えるとよいでしょう。
水分と塩分も意識する
暑い日は汗で水分が失われるため、食事だけでなく水分補給も必要です。水やお茶などを一度に大量に飲むのではなく、のどが渇く前から少しずつ飲みます。
汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく電解質も失われます。電解質とは、ナトリウムなど体液のバランスに関わる成分です。大量の発汗、発熱、嘔吐、下痢がある場合は、状況に応じて経口補水液などを使うことがありますが、普段の水分補給として常用するものではありません。
塩分の制限を受けている人、腎臓や心臓の病気がある人、糖尿病などで食事や水分の指示を受けている人は、自己判断で飲み方を変えず、主治医や管理栄養士に確認してください。
夏バテで避けたい食事のとり方
- 食事を毎回、清涼飲料水やアイスだけで済ませる
- めん類だけを食べる状態が長く続く
- 食欲がないのに、揚げ物や脂身の多い肉を無理に食べる
- アルコールで水分補給をしようとする
- 一度に大量の水分や食事をとる
食べられるものが限られていても、主食だけでなく、卵、豆腐、魚、肉、乳製品のいずれかを少し加えることを目指します。食べられない状態が続く場合は、無理に量を増やすより、原因の確認を優先してください。
受診を考えたほうがよい症状
夏バテと思っていても、別の病気や脱水が隠れていることがあります。水分がほとんどとれない、繰り返し吐く、意識がぼんやりする、強い頭痛や胸の痛みがある、尿が極端に少ない、高熱が続くといった場合は、早めに医療機関へ相談してください。
食欲不振や強いだるさが数日続く場合、体重が減っている場合、持病がある場合も、自己判断で長く様子を見ないことが大切です。
夏バテ時は、おじややうどんなどの主食に、卵・豆腐・魚・肉・乳製品を少量組み合わせると、少ない量でも栄養を補いやすくなります。水分を少しずつとり、食べられる量を数回に分けながら、症状が続くときは医療機関に相談してください。







