夏バテ対策で発酵食品を食べるなら、発酵食品だけに頼るのではなく、水分・エネルギー・たんぱく質を補う食事に加えるのが基本です。納豆、ヨーグルト、みそ汁、漬物などを、食べやすい量で毎日の食事に取り入れましょう。
ただし、発酵食品を食べれば夏バテが治るわけではありません。食欲が落ちているときは、冷たく食べられるものや少量で栄養を取りやすい組み合わせを選ぶことが大切です。
夏バテ対策に発酵食品が役立つ理由
発酵食品は、食品を微生物の働きで発酵させたものです。納豆、ヨーグルト、みそ、しょうゆ、甘酒、キムチ、ぬか漬けなどがあります。
夏バテのように食欲が落ちているときは、食事量が減ってエネルギーやたんぱく質が不足しやすくなります。発酵食品には、たんぱく質を含むものや、料理の味をつけて食べやすくするものがあるため、食事に組み込みやすい点がメリットです。
一方、発酵食品の種類によって栄養は異なります。たとえば、納豆やヨーグルトはたんぱく質を補いやすい一方、みそや漬物は主に調味料や副菜として使われ、塩分が多い商品もあります。「発酵食品なら何でも夏バテに効く」と考えず、食品ごとの特徴を見て選びましょう。
発酵食品の食べ方は「主食・主菜・水分」と組み合わせる
夏バテ対策としては、発酵食品を単独で食べるよりも、炭水化物、たんぱく質、水分を一緒に補えるようにすると実用的です。
| 発酵食品 | 組み合わせ方 | 食べ方のポイント |
|---|---|---|
| 納豆 | ごはん、卵、豆腐、オクラ | 主食と一緒に食べ、食事量が少ないときのたんぱく質源にする |
| ヨーグルト | バナナ、オートミール、果物 | 朝食や間食に取り入れ、糖分の多い商品は表示を確認する |
| みそ | 野菜、豆腐、卵、豚肉などのみそ汁 | 具を増やして、汁だけでなく食品からも栄養をとる |
| 甘酒 | 食欲がないときの補助的な飲み物 | 商品によって成分が異なるため、糖分やアルコールの有無を確認する |
| キムチ・漬物 | ごはん、冷やしうどん、豆腐 | 塩分が多いことがあるため、少量を副菜として使う |
たとえば「冷やしうどんに納豆と卵をのせる」「ごはんに納豆と豆腐のみそ汁を合わせる」「ヨーグルトにバナナを加える」といった食べ方なら、発酵食品だけでなく、エネルギーやたんぱく質も補いやすくなります。
食欲がないときに食べやすい発酵食品の取り入れ方
納豆はごはん以外にも混ぜる
納豆は、ごはんにかけるだけでなく、冷やしうどん、豆腐、オクラ、長芋などにも合わせられます。食欲が落ちているときは、少量のごはんや麺に納豆を加えると、食べる量を調整しやすくなります。
納豆に付属のたれをすべて使うと味が濃く感じる場合は、少量だけ使ったり、酢や薬味で風味を足したりする方法もあります。商品の表示に従い、保存方法と期限を守って食べてください。
ヨーグルトは果物や主食と組み合わせる
ヨーグルトは、そのまま食べるほか、バナナやキウイなどの果物、オートミールと組み合わせられます。食事の代わりにする場合は、ヨーグルトだけで済ませず、パンやシリアル、卵なども加えるとエネルギーやたんぱく質を補いやすくなります。
乳製品を食べるとお腹がゆるくなる人は、無理に食べる必要はありません。少量から試すか、別の発酵食品を選びましょう。
みそ汁は具を増やし、塩分に注意する
みそ汁は水分をとりながら、豆腐、卵、野菜、きのこなどを加えられます。食欲がないときは、具だくさんのみそ汁を少量のごはんと合わせると、食事を組み立てやすくなります。
ただし、みそ汁や漬物を何度も重ねると、塩分をとりすぎることがあります。濃い味を避け、みそ汁を毎食つけるのではなく、食事全体の味つけを見て調整してください。
甘酒は種類を確認して飲む
甘酒には、米こうじを使ったものと、酒かすを使ったものがあります。商品によってアルコールの有無や糖分が異なるため、子ども、妊娠中の人、運転前の人などは、表示を確認して選びましょう。
甘酒は飲みやすい一方で、商品によっては糖分やカロリーが多くなります。水分補給のすべてを甘酒で済ませるのではなく、通常の水やお茶なども取り入れてください。
夏バテ対策としての1日の食べ方の例
以下は、発酵食品を食事に組み込むための計算や実績ではない仮定例です。年齢、活動量、体調、食事制限によって必要量は変わります。
- 朝食:ヨーグルト、バナナ、パンまたはごはん
- 昼食:冷やしうどんに納豆、卵、野菜を加える
- 間食:水やお茶を飲み、必要に応じて果物や乳製品を少量とる
- 夕食:ごはん、魚や肉、野菜、具だくさんのみそ汁
- 副菜:キムチや漬物を食べる場合は少量にする
この例のポイントは、発酵食品を何種類も一度に食べることではありません。1食に1品程度を目安に、主食や主菜と組み合わせることです。
発酵食品を食べるときの注意点
食べすぎても夏バテ対策にはならない
発酵食品にも、糖分、脂質、塩分などが含まれることがあります。ヨーグルト飲料、甘酒、漬物、キムチなどは、商品によって栄養成分が大きく異なるため、パッケージの栄養成分表示を確認しましょう。
特に、塩分の制限を受けている人や、腎臓病などで食事の指示を受けている人は、みそ汁、漬物、キムチを自己判断で増やさないでください。
体調に合わない食品は無理に続けない
乳製品で腹痛や下痢が起きる人、納豆や発酵食品のにおいが苦手な人は、別の食品を選んで構いません。発酵食品は、夏バテ対策に必須の食品ではありません。
食後に腹痛、下痢、吐き気などが続く場合は、その食品をいったんやめ、症状が強いときは医療機関に相談してください。
暑い場所での水分補給を発酵食品だけで済ませない
発酵食品を食べていても、汗をかいたときの水分補給が十分になるとは限りません。室内外の暑さ、発汗量、運動の有無に応じて、こまめに水分をとりましょう。
大量に汗をかいた場合は、水分だけでなく電解質も失われます。強い発汗がある運動時などは、状況に応じて市販の経口補水液や電解質を含む飲料を使います。ただし、経口補水液は日常の水分補給用ではなく、脱水状態が疑われる場合に使うものです。
夏バテではなく熱中症の可能性がある症状に注意する
だるさや食欲不振があっても、原因が単なる夏バテとは限りません。めまい、頭痛、吐き気、筋肉のけいれん、強い倦怠感、大量の発汗、体が熱いなどの症状がある場合は、熱中症の可能性も考えます。
自分で水分を飲めない、意識がぼんやりする、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがあるといった場合は、発酵食品を食べて様子を見ず、すぐに救急車を呼んでください。
症状が数日続く、体重が減る、食事や水分がほとんどとれない場合も、医療機関への相談が必要です。
夏バテ対策で発酵食品を食べるポイント
発酵食品は、納豆ならごはんや卵、ヨーグルトなら果物やパン、みそなら野菜や豆腐のように、主食・主菜・水分と組み合わせて食べると取り入れやすくなります。
食べる量は無理に増やさず、塩分や糖分、体質との相性も確認してください。まずは、普段の食事に納豆、ヨーグルト、具だくさんのみそ汁のいずれか1品を加え、水分と十分な休養も一緒に確保しましょう。







