夏バテの食事でタンパク質が不足するとどうなる?

夏バテの食事でタンパク質が不足するとどうなる?

夏バテで食事量が減り、タンパク質の不足が続くと、筋肉量の低下や疲労の回復の遅れにつながることがあります。特に、肉・魚・卵・大豆製品などをほとんど食べない状態が長引くと、体力が落ちてさらに食欲が低下する悪循環になりやすいため注意が必要です。

夏バテでタンパク質が不足すると起こりやすいこと

疲れが取れにくくなる

タンパク質は、筋肉や皮膚、内臓など体をつくる材料です。不足が続くと、夏の暑さや睡眠不足で受けた体の負担から回復しにくくなり、「少し動いただけで疲れる」「休んでもだるい」と感じることがあります。

ただし、だるさの原因はタンパク質不足だけとは限りません。水分や塩分の不足、睡眠不足、感染症、貧血などでも起こるため、疲労だけで不足を断定することはできません。

筋肉が落ち、体力が低下する

食事から得るエネルギーが少ない状態では、体は不足分を補うために体内の組織を分解することがあります。タンパク質の摂取も少ない状態が続けば、筋肉量が減り、歩く・立つ・階段を上るといった動作がつらくなる可能性があります。

もともと食が細い高齢者や、病気・運動不足で筋肉が減りやすい人は、短期間の食欲低下でも体力の変化に注意が必要です。

体の修復や回復が遅れる

タンパク質は、傷ついた組織の修復や、体内で働く酵素・ホルモンなどの材料になります。不足が長引くと、運動後の回復や、体調を崩した後の回復が遅れることがあります。

また、免疫に関わる成分もタンパク質からつくられます。ただし、タンパク質を多く食べれば病気を防げるという意味ではなく、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事全体が大切です。

食欲がさらに落ちることがある

夏バテで食べられない状態が続くと、体力が落ちて活動量も減り、さらに食欲がわかなくなることがあります。冷たい飲み物や麺類だけで食事を済ませる日が続くと、エネルギーだけでなくタンパク質やビタミンも不足しやすくなります。

夏バテ中にタンパク質を補う食べ方

一度にたくさん食べるより、食べられる量を複数回に分けて、毎食または間食でタンパク質を取り入れる方法が現実的です。

  • 冷ややっこ、納豆、豆乳などの大豆製品を加える
  • 卵を、うどん・雑炊・スープに入れる
  • 鶏肉、魚、豚肉を少量でも主菜にする
  • 牛乳やヨーグルトを間食や食後に取り入れる
  • 食欲がないときは、卵入りスープ、茶わん蒸し、ヨーグルトなど、のどを通りやすいものを選ぶ

たとえば、そうめんだけで済ませる場合でも、卵、ツナ、ささみ、納豆、豆腐などを加えると、タンパク質を補いやすくなります。野菜や果物も添えると、汗で失われやすい水分やビタミンの補給にもつながります。

夏バテの食事で意識したい組み合わせ

タンパク質だけを増やすのではなく、次の3つをそろえると、体力を保ちやすくなります。

役割 食品の例 取り入れ方の例
エネルギーを補う ご飯、パン、麺、いも類 主食を極端に抜かない
体をつくる材料を補う 肉、魚、卵、大豆製品、乳製品 毎食または間食に少量加える
体の調子を整える 野菜、果物、海藻など 汁物や副菜、果物で補う

食欲がないからといって、タンパク質だけを無理に食べる必要はありません。まずは水分を取り、消化しやすい主食に卵や豆腐を加えるなど、食べられる形に整えることが大切です。

プロテインだけで補ってもよい?

プロテイン飲料や栄養補助食品は、食事だけでは足りないときの選択肢になります。ただし、食事の代わりにすると、エネルギー、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足することがあります。

まずは牛乳、ヨーグルト、卵、豆腐、納豆、魚など、普段の食品から補う方法を優先しましょう。持病がある人、腎臓の機能が低下している人、医師から食事制限を受けている人は、プロテインや高タンパク食品を増やす前に医療機関へ相談してください。

受診を考えたほうがよい症状

食欲低下やだるさが続くだけでなく、次のような症状がある場合は、タンパク質不足と決めつけず、医療機関への相談を検討してください。

  • 水分を取れない、または尿が極端に少ない
  • 意識がぼんやりする、反応がおかしい
  • 強い頭痛、吐き気、めまいがある
  • 高い熱や強い倦怠感が続く
  • 体重が急に減っている
  • 食事がほとんど取れない状態が続いている

意識障害や自力で水分を取れない状態は、夏バテではなく熱中症などの可能性もあるため、早急な対応が必要です。

まとめ

夏バテでタンパク質不足が続くと、疲労の回復が遅れたり、筋肉や体力が落ちたりする可能性があります。食欲がないときは、肉や魚を無理に多く食べるのではなく、卵・豆腐・納豆・乳製品などを少量ずつ、主食やスープに加えてみましょう。

だるさや食欲低下が長引く場合、体重減少や脱水の症状がある場合は、食事だけで対処せず医療機関に相談してください。