夏バテで食欲がないときは、水分と少量の栄養を、何回かに分けて補給するのが基本です。無理に1食分を食べようとせず、消化しやすい主食に、卵・豆腐・乳製品などのたんぱく質を少し加えましょう。
ただし、飲み物も取れない、意識がぼんやりする、強いだるさや吐き気がある場合は、単なる夏バテではなく熱中症などの可能性があります。食事よりも受診や救急相談を優先してください。
夏バテで食欲がないときの栄養補給方法
次の順番で補給すると、食べられる量が少ないときでも水分・エネルギー・たんぱく質を補いやすくなります。
- 水分を少しずつ取る
一度に大量に飲むのではなく、のどが渇く前から水や麦茶などを少量ずつ飲みます。汗を多くかいた場合は、食事や汁物も組み合わせて水分と塩分を補います。 - 食べやすい主食を少量取る
おかゆ、うどん、やわらかいご飯、パン、バナナなどを、少量から試します。冷たいものが食べやすくても、冷たい飲食物だけに偏らないようにします。 - たんぱく質を加える
卵、豆腐、納豆、ヨーグルト、牛乳、鶏肉や白身魚などを、食べられる量だけ加えます。主食だけよりも、体の維持に必要な栄養を補いやすくなります。 - 1日3食にこだわらず分けて食べる
1回に食べられない場合は、5〜6回などに分けます。ゼリー飲料、ヨーグルト、果物、スープなどを間食として使う方法もあります。
食欲がないときに食べやすい組み合わせ
食べられる食品だけで済ませるのではなく、できれば「主食・たんぱく質・水分」を組み合わせます。量は無理のない範囲で構いません。
| 食べやすい主食 | 加えやすいたんぱく質 | 組み合わせ例 |
|---|---|---|
| おかゆ、やわらかいご飯 | 卵、豆腐、しらす | 卵がゆ、豆腐入りのおかゆ |
| うどん | 卵、鶏肉、豆腐 | 卵うどん、冷やしうどんと豆腐 |
| パン、クラッカー | ヨーグルト、牛乳、チーズ | パンとヨーグルト、チーズを添える |
| バナナ、果物 | ヨーグルト、牛乳、豆乳 | バナナヨーグルト、果物と牛乳 |
脂っこい料理や香辛料の強い料理は、胃腸の調子が悪いときに負担になることがあります。食べると気分が悪くなるものは避け、薄味で消化しやすい料理を選びます。
水分補給は何を飲めばよい?
普段の水分補給には、水や麦茶などが使えます。汗を大量にかいた、下痢や嘔吐があるなど、脱水が疑われる場合は、経口補水液が選択肢になります。
経口補水液は脱水状態の水分・電解質補給を目的とした飲料で、普段の水分補給として大量に飲むものではありません。持病がある人や、食事・水分の制限を受けている人は、使用前に医師や薬剤師へ確認してください。
スポーツドリンクは水分補給に使える場合がありますが、商品によって糖分や電解質の量が異なります。糖分の取り過ぎが気になる人や、糖尿病などの持病がある人は、表示を確認して量に注意します。
食欲が戻りやすくなる工夫
- 室温や湿度を調整し、暑さで体力を消耗しないようにする
- 料理の香りや酸味、だしを使い、少量でも食べやすくする
- 冷やした果物やスープなど、食べやすい温度にする
- 食前に水分を大量に飲み過ぎず、少量ずつ補給する
- 睡眠時間を確保し、無理な運動や飲酒を控える
食欲がないからといって、ジュースや清涼飲料水だけで過ごすと、たんぱく質などが不足しやすくなります。飲み物だけで済ませる日が続く場合は、ヨーグルト、牛乳、豆乳、栄養補助食品など、少量で栄養を取りやすいものを検討します。
夏バテではなく受診を優先したい症状
次の症状がある場合は、食事を工夫するだけで様子を見ないでください。
- 水分を飲めない、または飲んでも吐いてしまう
- 意識がぼんやりする、反応がおかしい、まっすぐ歩けない
- 強い頭痛、息苦しさ、けいれん、体が異常に熱い
- 尿が極端に少ない、長時間出ない
- 高熱、強い腹痛、血便などがある
- 食欲不振や体重減少が数日以上続く
意識障害や自力で水分を取れない状態は緊急性があります。周囲の人がいる場合は涼しい場所へ移し、救急車の要請を検討してください。
夏バテで食欲がないときの判断の目安
まずは涼しい場所で休み、水分を少しずつ取ります。そのうえで、おかゆやうどんなどの主食を少量、卵・豆腐・ヨーグルトなどのたんぱく質を無理のない範囲で加えてください。
飲める・少量なら食べられる・症状が軽くなっているなら、回数を分けて補給を続けます。飲めない、症状が強い、数日たっても改善しない場合は、夏バテと決めつけず医療機関に相談しましょう。







